特集 見て,聞いて,触って,身体所見から考える妊産褥婦の異常とその対応
帯下が多い,臭う
松尾 聖子
1
,
小谷 友美
1
MATSUO Seiko
1
,
KOTANI Tomomi
1
1名古屋大学医学部産婦人科学
pp.1145-1147
発行日 2022年8月10日
Published Date 2022/8/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000284
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
鑑別を要する疾患
妊婦より帯下が多いという訴えがあった場合,以下の鑑別診断を考える必要がある。妊娠中には高エストロゲン状態となるため,子宮頸管腺からの分泌の増加により帯下が増量することがあり,必ずしも病的ではないことに注意が必要である1)。搔痒感の有無,帯下の性状,臭い,腟壁の発赤などに注目し,鑑別を進める。
・腟カンジダ症
・腟トリコモナス症
・細菌性腟症
・前期破水
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.