対症看護講座 帯下*月経異常*疼痛*腹部膨隆
帯下
水野 重光
1
1順天堂大学
pp.10-14
発行日 1965年11月1日
Published Date 1965/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203069
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帯下は独立の疾患ではなく,いろいろの病気のときに起こる症状の一つである.膣から外に流れ出る分泌物を婦人は帯下として感じ,これを訴えるわけであるが,これには膣に原因があって流出する帯下(膣帯下)ばかりでなく,子宮頸管からの分泌物(頸管帯下),子宮体部からの流出物など,病気によって由来する場所が違うわけである.私の方の外来患者について調べたところによると,処女の帯下から癌の場合の血性帯下まで,いろいろな帯下を訴える患者は婦人科新来患者全体の約2割を占めている.婦人は帯下が外陰に流出したときにおりものとして自覚するのであるから,常に膣帯下増量の形で感ずるのである.
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