特集 家庭医のためのウイメンズ・ヘルス読本
【主訴からのアプローチ―病歴でどこまで迫れるか】
②帯下
大西 恵理子
1
1Northside Family Medicine
キーワード:
帯下
,
腟炎
,
トリコモナス
,
バクテリアルバージノシス(bacterial vaginosis:BV)
,
カンジダ
Keyword:
帯下
,
腟炎
,
トリコモナス
,
バクテリアルバージノシス(bacterial vaginosis:BV)
,
カンジダ
pp.311-315
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100915
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Case
健康診断のため来院した19歳の女性
患者:19歳の女性.子宮頸癌検査を含めた健康診断のために来診.主訴なし.
性交歴:1年前からつき合っている婚約者とあり.
現症:腟に中程度の灰色の淡い帯下を認める.内診その他の身体検査は異常なし.帯下のpHは5.0,顕微鏡下でclue cellと多数の白血球を認める.BVと診断.クラミジアDNA検査も送り,陽性と出た.本人はもちろん,相手の男性も治療を受けることを強く勧めた.
健康診断のため来院した54歳の女性
患者:54歳の女性.子宮頸癌検査を含めた健康診断のために来診.主訴なし.
性交歴:5年以上なし.
現症:腟に黄緑色で泡状の帯下を認め,子宮口には点状の出血斑もみられた.内診その他の身体検診異常なし.帯下のpHは5.5,顕微鏡下で移動するトリコモナスと多数の白血球がみられた.トリコモナスの診断のもと治療を勧めた.
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