Updates 2016
糖尿病医療におけるコンピューターナビゲーションシステム
林 令子
1
,
大屋 健
1
1独立行政法人大阪南医療センター 内分泌代謝内科
pp.391-396
発行日 2016年5月15日
Published Date 2016/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415200425
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はじめに
2007年の国民健康・栄養調査では糖尿病が強く疑われる人は890万人,糖尿病の可能性が否定できない人は1,320万人,合計すると2,210万人に達する.さらにIDF Diabetes Atlas 6th Edition 2014 updateによると,2014年の時点で日本は世界の成人糖尿病人口のランキングで第10位である.増加する糖尿病患者に対して個々に対応しているのでは限界があり,地域,そして国全体で糖尿病管理について取り組む時代となっている.
一方,近年IT技術が進歩し,情報の処理・伝達・共有を簡便に行うことが可能となった.さまざまな分野でコンピュータによる情報管理がシステム化された情報化社会となっているが,医療の世界も例外ではない.糖尿病診療において最大の目標は種々の合併症を予防し,健常人と変わらないQOLを保つことであるが,IT化のメリットを生かすことで,限られた医療資源で可能な限り多数の糖尿病患者の効率的なQOL確保に貢献することが期待されている.
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