特集 知っておくべき周産期・新生児領域の遺伝学的検査を展望する
各論
Prader-Willi症候群とAngelman症候群
村上 信行
1
MURAKAMI Nobuyuki
1
1獨協医科大学埼玉医療センター小児科
pp.743-746
発行日 2022年5月10日
Published Date 2022/5/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000173
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インプリンティング疾患
インプリンティング疾患は由来親依存的発現パターンを示すインプリンティング遺伝子の機能障害により生じるものである。Prader-Willi症候群(PWS),Angelman症候群(AS)はともにヒトインプリンティング疾患である。PWSは染色体15q11-13領域に存在する父性発現遺伝子の機能喪失により発症する(図1)1)。これに対してASは同じく染色体15q11-13領域に存在する母性発現遺伝子であるUBE3Aの機能不全により発症する(図1)。PWSではASのように原因遺伝子は同定されておらず,染色体15q11-13領域に存在する父性発現遺伝子の機能喪失と広く捉える必要がある。
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