特集 知っておくべき周産期・新生児領域の遺伝学的検査を展望する
各論
先天性QT延長症候群
林 立申
1,2
LIN Lisheng
1,2
1茨城県立こども病院小児循環器科
2筑波大学医学医療系茨城県小児地域医療教育ステーション
pp.738-742
発行日 2022年5月10日
Published Date 2022/5/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000172
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はじめに
先天性QT延長症候群(congenital long QT syndrome:先天性LQTS)患者の約70%以上に原因遺伝子変異が同定されている。これまでにその遺伝子型(genotype)と臨床所見(phenotype)との関連が詳細に検討され,診断,治療に関して比較的多くの知見が蓄積された疾患の一つといえる。このような背景もあり,近年先天性LQTSに対する遺伝子診断が一般的になりつつある。LQTSはその遺伝子型ごとに病態,臨床像が異なるため,遺伝子検査は疾患診断のみならず,リスク層別化,治療法の選択にも有用である。
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