特集 Late preterm・Early termを展望する
各論
新生児編―Late preterm・Early term児の生理学的特徴と疾患と管理法 体温
杉浦 崇浩
1
SUGIURA Takahiro
1
1豊橋市民病院小児科(新生児)
pp.553-556
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000126
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はじめに
「NCPR2020」では,仮死のない新生児の体温は出生から入院を通じて中心体温36.5~37.5°Cで維持されることが推奨されている1)。胎児は子宮内で母体の深部温と同等(概ね37°C前後)の羊水中から,出生により空気中に置かれる。一般に分娩室温は22~26°C程度に設定され,比較的暖かい環境だが,それでも新生児は出生と同時に10~15°C以上の環境温度の低下に曝される。この温度変化は真夏の猛暑日から一転,夏の室温目安(26~28°C)よりさらに低い温度に曝されるのと同等であり,その劇的な温度変化をしっかりと認識するべきである。
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