特集 周産期のステロイド
基礎編
胎盤・胎児ステロイド代謝の総論
石本 人士
1
ISHIMOTO Hitoshi
1
1東海大学医学部専門診療学系産婦人科学領域
pp.15-20
発行日 2022年1月10日
Published Date 2022/1/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000003
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はじめに
妊娠中は母児ともに,胎盤を産生源とする高濃度のエストロゲンとプロゲステロンに曝される。エストロゲンは,胎児や母体の副腎皮質で産生される副腎性アンドロゲンを前駆体として胎盤で産生される。胎児の臓器成熟を促進するコルチゾールについては,母体,胎児,胎盤がかかわる緻密な濃度調節機構が存在する。本稿では「代謝」を広い意味で「生合成と代謝」の双方ととらえ,母体-胎児-胎盤系におけるステロイドホルモン動態について論じる。
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