特集 臨床MRIを基礎から知る−さまざまな角度からMRIの魅力に迫る−
[骨盤領域]
胎児・胎盤
松下 広
1
,
市木 純哉
1
,
扇 和之
1
1日本赤十字社医療センター 放射線診断科
キーワード:
磁気共鳴羊膜胎児撮影(magnetic resonance amniofetography;MRAF)
,
辺縁静脈洞(marginal sinus)
,
間葉性異形成胎盤(placental mesenchymal dysplasia;PMD)
Keyword:
磁気共鳴羊膜胎児撮影(magnetic resonance amniofetography;MRAF)
,
辺縁静脈洞(marginal sinus)
,
間葉性異形成胎盤(placental mesenchymal dysplasia;PMD)
pp.133-136
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001271
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▶ 胎児は子宮の中で絶えず動いている。前置胎盤など胎盤の評価が主体のMRI検査であったとしても,併せて胎児の評価は必ず行う必要がある。胎児の体動アーチファクトを最小限にするという観点から,妊娠子宮のMRI検査では1スライスを1秒以下でも撮像できるシングルショット高速スピンエコー(single shot fast spin echo;SSFSE)法が好んで用いられる。「撮像時間が短いため動きのアーチファクトが少ない」という観点では,施設によってはtrue FISP(fast imaging with steady state precession)法を主体に検査を行うこともある。
▶ 2Dマルチスライス法で多断面(矢状断,冠状断,横断さらに状況により斜位断)を撮像するのがMRI検査の基本であるが,マルチスライス法のみならず厚いスライス厚(3~10cm)のシングルスライス法でT2強調のSSFSE法を撮像すると,1枚のスライスで胎児の全体像を観察することができ,われわれはこの手法を“MR amniofetography”とよんでいる。
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