特集 伝音難聴の最新の診断と治療
【伝音難聴の画像診断】
伝音難聴の画像診断
山本 典生
1
Norio Yamamoto
1
1神戸市立医療センター中央市民病院耳鼻咽喉科
キーワード:
伝音難聴
,
画像診断
,
外耳道
,
CT画像
,
耳小骨
Keyword:
伝音難聴
,
画像診断
,
外耳道
,
CT画像
,
耳小骨
pp.44-48
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001430
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はじめに
伝音難聴をきたす疾患は,外耳および中耳に病変が存在する。また,伝音難聴の多くは手術を行って聴力改善を目指す。このため,伝音難聴の原因の精査および手術操作を行うための解剖学的評価が必要で,画像診断は非常に重要な役割を果たす。伝音難聴の原因としては,外耳道の腫瘍性病変や耳垢栓塞など外耳道を閉塞するもの,鼓膜の穿孔,耳小骨の欠損,固着,連鎖の離断などがあげられる。耳小骨の病変をきたす疾患としては,先天性耳小骨奇形(耳小骨の離断や固着),外傷性耳小骨離断,慢性中耳炎による鼓室硬化症,真珠腫性中耳炎や中耳腫瘍性病変(神経鞘腫,中耳腺腫,グロムス腫瘍など),耳硬化症などがあげられる。
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