特集 伝音難聴の最新の診断と治療
【伝音難聴診断のための聴覚検査最前線】
聴覚検査所見を総合した伝音難聴の診断
吉田 尚弘
1
Naohiri Yoshida
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター耳鼻咽喉・頭頸部外科
キーワード:
伝音難聴
,
慢性穿孔性中耳炎
,
耳硬化症
,
耳小骨離断
,
third window
Keyword:
伝音難聴
,
慢性穿孔性中耳炎
,
耳硬化症
,
耳小骨離断
,
third window
pp.39-42
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001429
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はじめに
伝音難聴をきたす原因として,鼓膜可動性の低下,耳小骨連鎖の障害,内耳形態異常などがある。伝音難聴の多くは,鼓膜,耳小骨に対する外科的治療により聴力改善の可能性があり,
1)鼓膜所見
2)標準純音聴力検査
3)ティンパノグラム
4)耳小骨筋反射
5)画像診断
などの検査結果を総合し障害部位を診断して治療方針をたてることとなる。一方で,いわゆる“third window”により気骨導差を生じている場合には中耳伝音系以外の要因も検討する必要がある。
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