特集 耳鼻咽喉科領域の発達変化と加齢変化
耳鼻咽喉科疾患の診断と治療
発達・成長に伴う疾患 音声障害
仲野 敦子
1
Atsuko Nakano
1
1千葉県こども病院耳鼻咽喉科
キーワード:
発達変化
,
音声障害
,
声帯結節
,
喉頭乳頭種
,
声帯麻痺
,
変声障害
Keyword:
発達変化
,
音声障害
,
声帯結節
,
喉頭乳頭種
,
声帯麻痺
,
変声障害
pp.1471-1473
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000884
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はじめに
音声障害とは,正常な声帯の振動が生成できなくなるため生じる障害である。成人の音声障害の原因としては声帯ポリープ,ポリープ様声帯,喉頭癌などがあるが,小児ではこれらの疾患ではなく,その他のさまざまな疾患が音声障害の原因となり得る。小児音声障害の原因としては,先天性声帯麻痺や喉頭横隔膜症など先天性疾患や奇形など,新生児期~乳児期にみられる血管腫や乳頭腫などの喉頭腫瘍疾患などが挙げられるが,いずれも稀な疾患である1~3)。これらの疾患の他,幼児期以降の発達および成長に伴う疾患として小児声帯結節や変声に伴う音声障害などもある。
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