特集 高齢者の疑問にどう答えるか
耳領域
認知機能が低下している場合,人工内耳は適さないでしょうか?
太田 有美
1
Yumi Ota
1
1大阪大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
高齢者
,
認知症
,
人工内耳
,
リハビリテーション
,
MMSE
,
MCI
Keyword:
高齢者
,
認知症
,
人工内耳
,
リハビリテーション
,
MMSE
,
MCI
pp.919-921
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000700
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成人の人工内耳適応基準
成人の人工内耳適応基準については,1998年に日本耳鼻咽喉科学会から示された後,改訂が重ねられた。現在は2017年の改訂版を基準にしている(表1)。聴力の基準は,裸耳での聴力検査で平均聴力レベルが両側90dB以上の重度感音難聴,または,平均聴力レベルが70dB以上90dB未満で,かつ適切な補聴器装用を行ったうえで,装用下の最高語音明瞭度が50%以下の高度感音難聴となっているが,認知症や精神障害がある場合は,慎重に適応判断をする必要があることも示されている。
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