特集 高齢者の疑問にどう答えるか
耳領域
高度難聴者に対して補聴器か人工内耳か,どちらを選択すればいいのでしょうか?
石川 浩太郎
1
Kotaro Ishikawa
1
1国立障害者リハビリテーションセンター病院耳鼻咽喉科
キーワード:
高齢者
,
補聴器
,
聴覚障害
,
成人人工内耳適応基準
,
人工内耳装用効果
Keyword:
高齢者
,
補聴器
,
聴覚障害
,
成人人工内耳適応基準
,
人工内耳装用効果
pp.916-918
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000699
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はじめに
難聴対策推進議員連盟が示したJapan Hearing Visonで成人期・老年期への対策の必要性が謳われていること,早期から対応できる認知症の原因として難聴が注目1)されており,わが国においてもその対策の重要性が指摘されていることなどから,高齢難聴者への補聴について注目が増している状況である。通常は補聴器(主に気導補聴器)で対応するのが一般的であるが,加齢性難聴の場合,語音明瞭度不良で補聴器の効果がなかなか上がらない場合や,高度・重度難聴患者で補聴器では適切な利得が得られないような状況を少なからず経験する。この項目では高度難聴者への補聴器と人工内耳の選択について述べていく。
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