特集 意外と知らないステロイドの知識
随伴疾患におけるステロイドの使い方
気管支喘息に対するステロイド療法
小山 薫
1
,
加畑 宏樹
1
,
福永 興壱
1
Kaoru Koyama
1
,
Hiroki Kabata
1
,
Koichi Fukunaga
1
1慶應義塾大学医学部呼吸器内科
キーワード:
ステロイド薬
,
気管支喘息
,
吸入ステロイド薬
Keyword:
ステロイド薬
,
気管支喘息
,
吸入ステロイド薬
pp.421-422
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000530
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はじめに
気管支喘息は,咳嗽や呼吸困難を臨床症状とした気道の慢性炎症性疾患であり,小児から高齢者までの幅広い年齢層で発症する。わが国では喘息患者は約179万人1)いるとされ,その患者数は年々増加傾向にある。かつては喘息発作により致死的となることもあったが,1990年以降吸入ステロイド薬(inhaled corticosteroids:ICS)の普及により,喘息総死亡数は2020年に1,158人まで減少した。気管支喘息において,ステロイドは安定期と発作時のいずれにおいても重要な役割を果たしており,本稿においてはその使い分けや副作用に関して述べる。
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