特集 重症化に注意! 口腔・咽頭・喉頭の急性感染症
深頸部感染症
深頸部感染症の重症化に関与する因子―医療大規模データを用いた検証―
阪上 智史
1
,
日高 浩史
1
,
岩井 大
1
Tomofumi Sakagami
1
,
Hiroshi Hidaka
1
,
Hiroshi Iwai
1
1関西医科大学附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
深頸部感染症
,
降下性縦隔炎
,
重症化
,
DPCデータ
,
医療大規模データ
Keyword:
深頸部感染症
,
降下性縦隔炎
,
重症化
,
DPCデータ
,
医療大規模データ
pp.1461-1465
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000373
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はじめに
深頸部感染症は降下性縦隔炎を合併し,致死的となることがある1~3)。また,たとえ切開排膿術を含めた治療が奏功し,全身状態が改善しても経口摂取が遅延することがある3,4)。近年,胸腔鏡での排膿術を併用することで,壊死性降下性縦隔炎の生存率が向上していると予想され,さらに周術期管理の医療レベルの向上もこれに寄与している可能性がある。一方,組織の瘢痕などで嚥下障害を合併し,経口摂取が可能となるまでの期間が遅延するリスクを踏まえた治療プランニングが必要と考えられる2~4)。
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