特集 重症化に注意! 口腔・咽頭・喉頭の急性感染症
深頸部感染症
深頸部感染症における切開・排膿の適応と方法
田中 久一郎
1
,
深堀 光緒子
1
,
千年 俊一
1
Hisaichiro Tanaka
1
,
Mioko Fukahori
1
,
Shun-ichi Chitose
1
1久留米大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座
キーワード:
深頸部感染症
,
切開・排膿
Keyword:
深頸部感染症
,
切開・排膿
pp.1477-1481
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000376
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はじめに
深頸部感染症は頸部の筋膜に囲まれた間隙に生じた感染症の総称で,リンパ節炎,蜂巣炎,膿瘍が含まれる1)。保存的治療で軽快する場合もあるが,膿瘍を形成すると気道狭窄,敗血症,降下性壊死性縦隔炎,静脈血栓症や大血管破裂などの重篤な合併症を引き起こし致死的な状況となり得る。また,切開・排膿のタイミングを逸すると病態が急速に悪化することもあり,外科的治療の適応と方法について理解しておく必要がある。
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