Japanese
English
症例報告
肥厚性硬膜炎による嚥下障害の1症例
Swallowing disorder asociated with hypertrophic pachymeningitis:a case report
岩井 泰俊
1
,
松嶋 康之
1
,
高橋 真紀
1
,
蜂須賀 研二
1
Yasutoshi Iwai
1
,
Yasuyuki Matsushima
1
,
Masanori Takahashi
1
,
Kenji Hachisuka
1
1産業医科大学リハビリテーション医学講座
1Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health
キーワード:
肥厚性硬膜炎
,
嚥下障害
,
リハビリテーション
,
嚥下造影検査
,
嚥下内視鏡検査
Keyword:
肥厚性硬膜炎
,
嚥下障害
,
リハビリテーション
,
嚥下造影検査
,
嚥下内視鏡検査
pp.281-285
発行日 2013年3月10日
Published Date 2013/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110059
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はじめに
肥厚性硬膜炎は,感染症,自己免疫疾患,悪性腫瘍などが原因で,脳や脊髄の硬膜に慢性炎症性肥厚を生じ,脳神経麻痺,頭痛,脊髄神経根圧迫症状,小脳失調などを来す疾患で,以前はまれと考えられていたが,近年核磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging;MRI)の普及によって報告例が増えている1-3).脳神経麻痺の症状の1つとして嚥下障害を認めることがあり,わが国でも症例報告は散見されるが,嚥下障害に対するリハビリテーションや嚥下造影検査所見の報告はみられない.今回われわれは,肥厚性硬膜炎により嚥下障害を生じ,適宜嚥下機能評価を行いながら嚥下訓練を実施した結果,経口摂取が可能となった症例を経験したので,文献的考察を加え,ここに報告する.
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