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特集 内因性調節因⼦と治療薬による体液量コントロール
総論
バソプレシン(AVP):合成・分泌とその調節機構
Arginine vasopressin:synthesis, secretion, and regulatory mechanism
上野 啓通
1
,
丸山 崇
1
,
上田 陽一
2
UENO Hiromichi
1
,
MARUYAMA Takashi
1
,
UETA Yoichi
2
1産業医科大学医学部第1生理学
2産業医科大学学長研究室
キーワード:
バソプレシン
,
内分泌
,
恒常性
,
腹膜透析
Keyword:
バソプレシン
,
内分泌
,
恒常性
,
腹膜透析
pp.598-601
発行日 2025年11月25日
Published Date 2025/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000002214
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はじめに
バソプレシンは,体液恒常性維持において中心的役割を果たすペプチドホルモンである。1895年,OliverとSchäferがウシ下垂体抽出物に血圧上昇・血管収縮作用を見出したことに端を発し,その作用に基づき「vaso(血管)+press(圧迫)+-in」と命名された1)。9個のアミノ酸から成るペプチドで,ヒトを含む多くの哺乳類では第8位アミノ酸がアルギニンであるため,“arginine vasopressin(AVP)”と呼ばれる。本稿では,AVPの合成・分泌機構とその調節因子,腎機能障害時の変化について概説する。

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