特集 副甲状腺─ 病態解明と治療法の進歩
2.副甲状腺ホルモンの合成,分泌調節機構
福本 誠二
1
1徳島大学先端酵素学研究所藤井節郎記念医科学センター
キーワード:
カルシウム
,
カルシウム感知受容体
,
リン
,
1,25-水酸化ビタミンD
,
線維芽細胞増殖因子23
Keyword:
カルシウム
,
カルシウム感知受容体
,
リン
,
1,25-水酸化ビタミンD
,
線維芽細胞増殖因子23
pp.259-264
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.19020/KB.0000000068
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副甲状腺ホルモン(PTH)の合成は,血中カルシウム(Ca)やリン(P)濃度,1,25-水酸化ビタミンD,線維芽細胞増殖因子23 により調節されている.血中Ca濃度の上昇は,Ca 感知受容体の活性化を介し,PTH 産生の抑制,PTH 蛋白の副甲状腺細胞内での分解,PTH 分泌の抑制を惹起する.一方P 濃度の上昇は,PTH mRNAの安定性の促進によりPTH 合成を促進する.1,25-水酸化ビタミンD や線維芽細胞増殖因子23 も,PTH 合成を抑制することが報告されている.これらの因子の作用により,血中PTH 濃度は厳密にコントロールされることになる.
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