Japanese
English
綜説
バソプレシンと循環調節
Vascular Action of Arginine Vasopressin
石川 三衛
1
San-e Ishikawa
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター内分泌代謝科
1Department of Medicine, Jichi Medical University, Saitama Medical Center
pp.499-504
発行日 2008年5月15日
Published Date 2008/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101035
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アルギニンバソプレシン(AVP)が昇圧物質として報告されたのは1895年で,今から110年以上前にさかのぼる.同じモル濃度で血管収縮作用を比較すると,AVPはアンジオテンシンIIを数百倍上回る強力な昇圧物質である.血管平滑筋細胞におけるAVP V1a受容体,受容体以降のシグナル伝達系,細胞収縮作用,細胞増殖作用など,その作用機構の解明が飛躍的に進展してきた.最近ではショックの治療に対するAVPの有用性,心不全におけるAVPの病態生理なども話題となっている.本稿では,AVPの循環調節における最近のトピックスを概説する.
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