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特集 腎と微量元素―鉄・銅・亜鉛を中心に
トピックス
透析患者の銅欠乏性貧血とESA療法
Copper deficiency anemia and ESA treatment in dialysis patients
鎌田 真理子
1,2
,
天野 英樹
1
,
竹内 康雄
2
,
鎌田 貢壽
3
KAMATA Mariko
1,2
,
AMANO Hideki
1
,
TAKEUCHI Yasuo
2
,
KAMATA Koju
3
1北里大学医学部薬理学
2北里大学医学部腎臓内科学
3相模大野内科・腎クリニック
キーワード:
銅欠乏
,
ESA抵抗性貧血
,
骨髄異形成症候群
,
歩行障害
,
亜鉛
Keyword:
銅欠乏
,
ESA抵抗性貧血
,
骨髄異形成症候群
,
歩行障害
,
亜鉛
pp.740-743
発行日 2024年11月25日
Published Date 2024/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001539
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はじめに
銅は生体に必須な微量元素で,ミトコンドリアの電子伝達系やフリーラジカルの除去,神経伝達物質やメラニンの産生,鉄代謝や結合組織の形成などに重要な働きをしている。銅欠乏は,胃切除後,炎症性腸疾患などの銅の吸収障害,中心静脈栄養や経腸栄養,低栄養などの銅の摂取不足,亜鉛の過剰摂取などにより生じ,骨髄造血障害や歩行障害などをきたす。透析患者ではESA抵抗性貧血の原因となり,亜鉛含有胃潰瘍治療薬の服用による銅欠乏例が多く報告されている。本稿では,透析患者における銅欠乏性貧血と銅欠乏の治療の実際について述べる。
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