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特集 腎不全合併症に関する最近の進歩
慢性腎不全 腎不全における脂質異常症と動脈硬化
Dyslipidemia and arterial wall changes in patients with kidney failure
庄司 哲雄
1
SHOJI Tetsuo
1
1大阪公立大学大学院医学研究科血管病態制御学
キーワード:
dyslipidemia
,
atherosclerosis
,
arteriosclerosis
Keyword:
dyslipidemia
,
atherosclerosis
,
arteriosclerosis
pp.525-531
発行日 2024年5月25日
Published Date 2024/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001294
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はじめに
高度の「動脈硬化」は慢性腎不全の合併症として以前から認識されてきた。「動脈硬化」と表現される血管病変には,粥状動脈硬化,メンケベルク型中膜石灰化,細動脈硬化が含まれており,また「動脈硬化」という用語は「硬さ」を問題にしているが,「内腔狭窄」「動脈壁肥厚」「血管石灰化」などの意味を込めて使われる場合が多く,議論が混乱する場合がある。「脂質異常症」とはどういうことを指すのかという定義についても,意外と明記されていない。本稿では,慢性腎不全の病期のうち特に透析期を意識し,「動脈硬化」および「脂質異常症」について筆者の視点から概説する。
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