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特集 糖尿病性腎症研究の最前線
糖尿病性腎症の発症機序
肥満・糖尿病における腸内細菌叢の変化
Alterations in the intestinal microbiota in obesity, diabetes, and chronic kidney disease
蓑田 洋介
1,2,3
,
松田 やよい
1,4
,
小川 佳宏
1,3,4
MINODA Yosuke
1,2,3
,
MATSUDA Yayoi
1,4
,
OGAWA Yoshihiro
1,3,4
1九州大学大学院医学研究院病態制御内科学分野(第三内科)
2九州大学病院肝臓・膵臓・胆道内科
3九州大学病院光学医療診療部
4九州大学病院内分泌代謝・糖尿病内科
キーワード:
microbiota
,
obesity
,
diabetes mellitus
,
chronic kidney disease
,
short-chain fatty acid
Keyword:
microbiota
,
obesity
,
diabetes mellitus
,
chronic kidney disease
,
short-chain fatty acid
pp.165-169
発行日 2024年2月25日
Published Date 2024/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001188
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はじめに
人間の腸内環境は,100兆以上の微生物で構成される複雑なエコシステムである。これらの微生物群の大部分は細菌であり,近年の次世代シークエンサーの普及により,これら腸内細菌叢の詳細な分子生物学的解析が可能となった。これによって,腸内細菌叢が人体の代謝,免疫,さらには神経系の機能にまで影響を及ぼすことが明らかになった。特に,腸内細菌叢の乱れが多くの疾患の発症や進行に関与していることが指摘されている。本稿では,腸内細菌叢の分子生物学的側面に焦点を当て,肥満・糖尿病および腎疾患との関連性について述べる。
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