今月の主題 大腸疾患と検査
総説
腸内細菌叢と疾患
本田 武司
1
,
田中 隆一郎
2
Takeshi HONDA
1
,
Ryuichiro TANAKA
2
1大阪大学微生物病研究所細菌血清学部門
2(株)ヤクルト中央研究所
キーワード:
腸内フローラ
,
probiotics
,
乳酸菌
Keyword:
腸内フローラ
,
probiotics
,
乳酸菌
pp.473-479
発行日 1992年5月15日
Published Date 1992/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901070
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腸内細菌叢(腸内フローラ)が,生体に様々な影響を与えていることが明らかになってきている.腸内フローラの一部は発癌や老化にかかわる可能性が考えられ,"悪玉(有害)菌"としての側面が認められる一方,一部のものは,ビタミンの合成をはじめ,腸管感染原因菌の増殖阻止作用,胆汁酸などの代謝や免疫賦活作用などを発揮し,"善玉(有用)菌"としての側面も認められてきている.後者の有用菌は,probioticsという観点から積極的に治療・予防に使われだしている.
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