Japanese
English
特集 病因・病態生理から読み解く腎・泌尿器疾患のすべて
Ⅳ.全身性疾患に伴う腎障害
19.パルボウイルス関連腎症
Kidney diseases associated with human parvovirus B19
西山 慶
1
Nishiyama Kei
1
1九州大学病院小児科
キーワード:
パルボウイルスB19
,
急性腎炎症候群
,
血栓性微小血管症
,
ブリンシドフォビル
Keyword:
パルボウイルスB19
,
急性腎炎症候群
,
血栓性微小血管症
,
ブリンシドフォビル
pp.279-282
発行日 2023年12月15日
Published Date 2023/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001040
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1 病因・病態
パルボウイルスB19(human parvovirus B19 :B19V)は,直径23~16nmのエンベロープをもたない一本鎖DNAウイルスである1)。パルボウイルス科のエリスロパルボウイルスに属し,3つのタンパク質がゲノムにコードされ,2つの構造タンパク質(VP1およびVP2)と1つの非構造タンパク質(NS1)よりなる。小児期に感染することが多く,成人の70~85%が特異抗体を保持している。B19Vの初感染では小児の約30%,成人の約60%は不顕性感染となるが,小児では伝染性紅斑,妊婦では非免疫性胎児水腫を起こすことが知られる2)。
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