Japanese
English
特集 SLEとAAVの新展開
総論
SLEと先天性免疫異常症
Inborn errors of immunity causing systemic lupus erythematosus
西小森 隆太
1
,
井手 水紀
1
,
田中 征治
1
NISHIKOMORI Ryuta
1
,
IDE Mizuki
1
,
TANAKA Seiji
1
1久留米大学医学部小児科学講座
キーワード:
Ⅰ型インターフェロン
,
自然免疫系
,
獲得免疫系
,
自己炎症
,
自己免疫
Keyword:
Ⅰ型インターフェロン
,
自然免疫系
,
獲得免疫系
,
自己炎症
,
自己免疫
pp.892-897
発行日 2023年6月25日
Published Date 2023/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000767
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はじめに
全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)は遺伝的ならびに環境因子などの多因子により発症する自己免疫疾患である。病態としては,自然免疫系,獲得免疫系の両者の関与が示唆されている。そのトリガーとしては,細胞死に由来する核酸の関与が推定されており,自然免疫系の細胞によるⅠ型インターフェロン(Interferon:IFN)の産生亢進が惹起される。Ⅰ型IFNの過剰産生によりT細胞,B細胞が活性化される。さらに,過剰な自己抗原の提示により免疫寛容の破綻が生じ,抗核抗体,抗DNA抗体をはじめとする各種自己抗体が産生される。これらにより,各種臓器の炎症が惹起され,臓器障害が引き起こされる1)。
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