特集 耳鼻咽喉科領域の発達変化と加齢変化
発達変化と加齢変化の基礎知識
免疫
岡田 直子
1
,
吉川 衛
2
Naoko Okada
1
,
Mamoru Yoshikawa
2
1日本薬科大学薬学科生命医療薬学分野
2東邦大学医療センター大橋病院耳鼻咽喉科学講座
キーワード:
発達変化
,
加齢変化
,
免疫
,
自然免疫系
,
適応免疫系
,
免疫老化
Keyword:
発達変化
,
加齢変化
,
免疫
,
自然免疫系
,
適応免疫系
,
免疫老化
pp.1448-1450
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000877
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はじめに
免疫系は感染症や異物から身を守るための生体防御システムであり,自然免疫系(innate immunity)と適応免疫系(adaptive immunity)の2つの主要な要素に区分される。自然免疫系は,生物が生まれつき備えている免疫応答である。この系統の細胞としては,マクロファージや樹状細胞などがあり,病原体や組織の損傷を認識し,速やかで,かつ非特異的な反応を引き起こす。一方,樹状細胞は,抗原を取り込んだ後に抗原提示細胞として機能し,T細胞,B細胞などと協力して適応免疫応答を誘導する。この適応免疫応答は抗原特異性が高く,免疫学的な記憶が形成され,将来同じ抗原に接触した場合の反応が強化される。
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