特集 自己抗体から紐解く小児疾患
Ⅰ.総論:自己抗体と自己免疫疾患
自己免疫疾患に対する治療戦略
井上 祐三朗
1
1千葉大学大学院医学研究院総合医科学
キーワード:
自己免疫疾患
,
分子標的薬
,
Ⅰ型インターフェロン
,
共刺激シグナル
,
B細胞
Keyword:
自己免疫疾患
,
分子標的薬
,
Ⅰ型インターフェロン
,
共刺激シグナル
,
B細胞
pp.1539-1543
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001969
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SUMMARY
▷自己免疫疾患の病態には,自然免疫と獲得免疫の双方における異常が関与している.
▷Ⅰ型インターフェロン経路を標的とする治療は,過剰なシグナルにより誘導される免疫細胞の活性化や自己抗体産生を抑制することで,自己免疫疾患の病態を制御する.
▷共刺激阻害薬は,T細胞の活性化に必要な共刺激シグナルを遮断することで,免疫応答を制御する.
▷B細胞標的治療には,すでに用いられている抗CD20抗体や抗BAFF抗体に加え,CAR-T細胞療法やbispecific T-cell engager抗体などの新規治療法が期待されている.

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