Japanese
English
研究
維持血液透析患者におけるHIF-PH阻害薬エナロデュスタット投与中の血栓塞栓および梗塞症発現患者の背景因子の検討
Factors associated with thromboembolism observed during administration of enarodustat, a HIF-PH inhibitor, in hemodialysis patients
照屋 慶太
1
,
丸山 彩
1
,
藤岡 正樹
1
,
秋澤 忠男
2
TERUYA Keita
1
,
MARUYAMA Aya
1
,
FUJIOKA Masaki
1
,
AKIZAWA Tadao
2
1鳥居薬品株式会社メディカルアフェアーズ部
2昭和大学医学部内科学講座腎臓内科学部門
キーワード:
HIF-PH阻害薬
,
エナロデュスタット
,
血栓塞栓症
,
シャント閉塞
,
血液透析
Keyword:
HIF-PH阻害薬
,
エナロデュスタット
,
血栓塞栓症
,
シャント閉塞
,
血液透析
pp.465-472
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000666
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はじめに
近年開発された低酸素誘導因子-プロリン水酸化酵素(hypoxia inducible factor-prolyl hydroxylase:HIF-PH)阻害薬は,低酸素に対する生理学的応答を利用して,内因性エリスロポエチン(erythropoietin:EPO)産生および鉄利用に関連する遺伝子の発現を調節することにより,腎性貧血を治療する薬剤である1)。これまでの臨床試験より,HIF-PH阻害薬は生理的な濃度のEPO産生誘導に加えて,鉄利用能の亢進を介して腎性貧血を是正することが確認されている2)。一方,HIF-PH阻害薬は,赤血球造血刺激因子製剤(erythropoiesis stimulating agents:ESA)とは異なる新しい作用機序であるため,適正使用を目的に日本腎臓学会より『HIF-PH阻害薬適正使用に関するrecommendation』が公開され3),その1つの注意点に血栓塞栓症が挙げられている。
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