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特集 腎性貧血:HIF-PH阻害薬への期待と課題
【各論】
HIF-PH阻害薬使用時の注意点 糖尿病網膜症,加齢黄斑変性症
Possible influences of HIF-PH inhibitors on diabetic retinopathy and age-related macular degeneration
長岡 泰司
1
NAGAOKA Taiji
1
1日本大学医学部視覚科学系 眼科学分野
キーワード:
糖尿病網膜症
,
腎性貧血
,
加齢黄斑変性
,
VEGF阻害薬
,
血管新生
Keyword:
糖尿病網膜症
,
腎性貧血
,
加齢黄斑変性
,
VEGF阻害薬
,
血管新生
pp.240-245
発行日 2022年8月25日
Published Date 2022/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000267
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はじめに
2020年に『日本腎臓学会 HIF-PH阻害薬適正使用に関するrecommendation』が発表された。そのなかに,糖尿病網膜症と加齢黄斑変性(age-related macular degeneration:AMD)に関する項目があり,「網膜出血を発現するリスクが高い患者(増殖糖尿病網膜症,黄斑浮腫,滲出性加齢黄斑変性症,網膜静脈閉塞症などを合併する患者)に対しては特に注意して投与することを推奨する」と明記されている。このため,低酸素誘導因子(hypoxia-induced factor:HIF)-プロリン水酸化酵素(prolyl hydroxylase:PH)阻害薬を投与する際にはこのような眼科疾患を有していないか事前に確認し,必要に応じて適宜眼科医にコンサルトする必要があるという主旨であると理解している。しかしながら,なぜこのような眼科疾患への配慮が必要であるのかを十分理解されていない内科医は少なくないと思われる。
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