Japanese
English
特集 動画で見る内視鏡イメージングの最前線
[上部消化管]
AIを活用した上部消化管内視鏡診療
Artificial intelligence-assisted upper gastrointestinal endoscopy
平澤 俊明
1
Toshiaki Hirasawa
1
1がん研有明病院上部消化管内科
キーワード:
AI
,
上部消化管内視鏡
Keyword:
AI
,
上部消化管内視鏡
pp.173-176
発行日 2026年2月25日
Published Date 2026/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000002507
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
上部消化管内視鏡検査(esophagogastroduodenoscopy:EGD)は,食道・胃・十二指腸の病変を直接観察できる不可欠な診断手段であり,とりわけ食道扁平上皮癌や早期胃癌の発見において中心的役割を果たしてきた。近年,ハイビジョン内視鏡や画像強調観察(image-enhanced endoscopy:IEE)の発展により診断精度は向上したものの,病変の検出や質的診断は依然として術者の経験や集中力に大きく依存し,熟練医であっても見逃しや誤診は避けられない。また,検査時間や術者の疲労も精度低下の要因となり,観察の均てん化は長年の課題とされてきた。
このような背景から,深層学習を中心とした人工知能(artificial intelligence:AI)技術の発展により,内視鏡領域にもCADe(検出支援)やCADx(診断支援)が導入されつつある。実際,食道癌1)や胃癌2),Barrett食道腺癌3)を対象とした研究では,AI併用により見逃し率の低減や診断精度の向上が報告されているが,その多くは後ろ向き研究や小規模な前向き試験にとどまり,エビデンスはいまだ不十分である。日本消化器内視鏡学会が2024年に公表した「内視鏡AIに関するポジションステートメント」においても,「上部消化管内視鏡AIが内視鏡のクオリティを向上させるか」については「上部消化管内視鏡用CADeあるいはCADxが,腫瘍検出率あるいは質的診断の精度を高めるかについてのエビデンスは不十分である」と記載されている4)。

© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.

