Japanese
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特集 胆管カニュレーション―基本から困難症例まで―
[解剖学的困難症例への対処]
胃切除後Billroth-Ⅰ法再建術後症例に対する胆管カニュレーション
Biliary cannulation in cases after Billroth Ⅰ reconstruction
末永 成之
1
,
末廣 晴美
1
,
品川 右京
1
,
田原 祥子
1
,
浜本 佳織
1
,
津山 高典
1
,
篠田 崇平
1
,
高見 太郎
1
Shigeyuki Suenaga
1
,
Harumi Suehiro
1
,
Ukyo Shinagawa
1
,
Syoko Tabara
1
,
Kaori Hamamoto
1
,
Takanori Tsuyama
1
,
Shuhei Shinoda
1
,
Taro Takami
1
1山口大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
Billroth-Ⅰ法
,
ERCP
,
胆管カニュレーション
Keyword:
Billroth-Ⅰ法
,
ERCP
,
胆管カニュレーション
pp.1309-1313
発行日 2024年9月25日
Published Date 2024/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001586
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はじめに
幽門側胃切除術後の再建法には,Billtorh-Ⅰ法,Billroth-Ⅱ法,Roux-en-Y法などのさまざまな方法があり,Billroth-Ⅰ法再建は逆流症状が多いなどの問題はあるが生理的な解剖に近く,多く使用されている再建法である1)。胃切除術後は胆汁の組成変化や迷走神経の障害による胆囊・十二指腸括約筋の運動機能異常などから胆道結石も生じやすく,ERCPが必要となることは少なくない2)。Billroth-Ⅰ法再建後では通常の後方斜視鏡を用いたERCPを施行することが可能である。特別な内視鏡や処置具は必要ないが,術後であり解剖学的な変化から胆管カニュレーションや治療が容易でない場合もある3)。本稿ではBillroth-Ⅰ法再建後の症例に対してERCPを行うために必要な知識や注意点について概説する。
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