Japanese
English
特集 膵癌の早期発見・早期診断を目指して
[各論]
最新の内視鏡関連手技を用いた膵癌早期診断の可能性
Potential of the latest endoscopic innovations for the early diagnosis of pancreatic cancer
谷坂 優樹
1
,
良沢 昭銘
1
,
水出 雅文
1
,
藤田 曜
1
,
申 貴広
1
,
杉本 啓
1
,
地主 龍平
1
Yuki Tanisaka
1
,
Shomei Ryozawa
1
,
Masafumi Mizuide
1
,
Akashi Fujita
1
,
Takahiro Shin
1
,
Kei Sugimoto
1
,
Ryuhei Jinushi
1
1埼玉医科大学国際医療センター消化器内科
キーワード:
膵癌
,
超音波内視鏡
,
エラストグラフィ
,
共焦点レーザー顕微内視鏡
,
膵囊胞性腫瘍
Keyword:
膵癌
,
超音波内視鏡
,
エラストグラフィ
,
共焦点レーザー顕微内視鏡
,
膵囊胞性腫瘍
pp.742-746
発行日 2024年5月25日
Published Date 2024/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001443
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はじめに
膵癌は予後不良であり,早期診断も困難であると報告されてきた。しかしながら,各種画像診断モダリティの進歩と普及により,膵疾患に対する診断能は飛躍的に向上した。EUS検査は,管腔内走査することにより,膵近傍の胃壁や十二指腸から超音波で照診するため,CT,MRIなどの他の画像診断に比べ高い空間分解能を有する検査である。近年 EUSにおいてもエラストグラフィの併用が可能となり,膵腫瘤性病変の良悪性の鑑別診断に有用であると報告されている。また,共焦点レーザー顕微内視鏡(confocal endomicroscopy:CLE)は粘膜の一定深度の細胞を水平断で,生体標本の病理診断と同等レベルでリアルタイムに観察し,“virtual biopsy” を可能にしうる新たなモダリティであり,ERCP関連手技,EUS関連手技を駆使した,膵疾患の早期診断への適用も期待されている。本稿では,EUS-エラストグラフィやCLEなどの,最新の内視鏡関連手技を用いた膵癌早期診断の可能性について概説する。
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