Japanese
English
連載 臨床研究をやってみよう!・シーズン3 第4回
治験
Clinical trial
市島 諒二
1
,
池原 久朝
1,2
,
鈴木 翔
1,3
,
草野 央
1,2
,
後藤田 卓志
1
,
木暮 宏史
1
Ryoji Ichijima
1
,
Hisatomo Ikehara
1,2
,
Sho Suzuki
1,3
,
Chika Kusano
1,2
,
Takuji Gotoda
1
,
Hirofumi Kogure
1
1日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野
2北里大学医学部消化器内科
3国際医療福祉大学市川病院消化器内科
pp.1633-1636
発行日 2023年11月25日
Published Date 2023/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001128
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
筆者が以前に研修を行った病院では,日本屈指の内科学者で2代目院長であった冲中重雄先生の言葉が飾られていた。「書かれた医学は過去の医学である。目前に悩む患者の中に明日の医学の教科書の中身がある」――この言葉を見るたびに身が引き締まる思いとなり,患者のもとへと足を運んだ思い出がある。世界中で多くの医学者が,明日の医学の向上のため,患者を診療しつつ,考えついたアイデアをもとに研究をし,その成果を学会や論文で発表している。しかしながら,明日の医学の教科書の中身となる研究を行う機会はそれほど多くない。治験とは,国の承認が得られていなかった薬剤や医療機器に関して承認を取得する目的で行う研究である。製造販売承認が得られれば,今まで使用できなかった薬剤や医療機器が使用できるようになる。時には,明日の医学の教科書の中身がどのようになるのか? を判断する重要な研究となることがある。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.