特集 Cold polypectomyの課題
3.大腸におけるcold polypectomy(8)Cold polypectomy後の遺残・再発への対応
鈴木 翔
1
,
池原 久朝
1
,
堀井 敏喜
1
,
市島 諒二
1
,
草野 央
2
,
後藤田 卓志
1
1日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科学分野
2北里大学医学部消化器内科
キーワード:
cold polypectomy
,
遺残
,
腫瘍遺残
,
再発
,
完全切除
Keyword:
cold polypectomy
,
遺残
,
腫瘍遺残
,
再発
,
完全切除
pp.79-85
発行日 2021年12月20日
Published Date 2021/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002063
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大腸ポリープ病変に対するcold polypectomyは,高周波装置による通電を伴わないことで偶発症を低減できるものの,組織への熱焼灼がないために腫瘍の遺残とその後の再発が懸念されている.最近の研究では,cold polypectomy後の遺残・再発の割合は1~4%と低く,従来の高周波装置を用いたhot polypectomyやEMRと同等の成績を示している.一方で,cold polypectomyの適応を超えるような大きな病変では遺残・再発のリスクが高まることも報告されている.cold polypectomy後の遺残・再発を低減するためには,① 病変サイズに応じた適切な治療法の選択,② 専用デバイスの使用,③ 病変周囲の正常粘膜を含むスネアリング,④ 画像強調観察や色素散布観察を用いた粘膜欠損部の確認,の四つの手順が重要である.
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