ハイリスク胃癌患者に対する緩和LECS

Laparoscopic and endoscopic cooperative surgery (LECS) as palliative care for gastric cancer in high-risk patients

はじめに

　1．胃癌患者の高齢化

　本邦における胃癌の罹患数はがん罹患数全体の 12.4％を占め第1位である^1）。超高齢社会の進行によって高齢胃癌患者が増加することが予想されており，2025～2029年では胃癌患者の6割近くが75歳以上になると予想される^2）。それに伴い胃癌の手術症例も高齢化しており，2001年の胃癌学会全国登録では，胃切除例のうち80歳以上が占める割合は7％であったのに対し，2007年は11.3％と増加していた^{3, 4）}。