手術手技
腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS)による胃局所切除後の食物停滞予防を目的とした胃壁欠損部斜軸閉鎖法
奥野 晃太
1
,
鷲尾 真理愛
1
,
新原 正大
1
,
細田 桂
1
,
山下 継史
2
,
比企 直樹
1
1北里大学医学部上部消化管外科学
2北里大学新世紀医療開発センター先端医療開発部門外科腫瘍学
キーワード:
LECS
,
胃粘膜化腫瘍
,
腹腔鏡手術
Keyword:
LECS
,
胃粘膜化腫瘍
,
腹腔鏡手術
pp.793-799
発行日 2022年4月15日
Published Date 2022/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002760
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腹腔鏡・内視鏡合同手術(laparoscopy and endoscopy cooperative surgery;LECS)は,粘膜病変を有さない5 cm以下の胃粘膜腫瘍に対してHikiらにより2006年に開発された術式である1)。管腔内視鏡によるESD(endoscopic submucosal dissection)テクニックを応用し,腫瘍周囲の粘膜切開を行い,内視鏡下に人工的に胃を穿孔させ,この穿孔部位から胃の全層切離を管腔内視鏡または腹腔鏡下に完遂させる。胃の漿膜側からの観察のみでなく管腔内視鏡による観察を併用することで,腫瘍の範囲を正確に認識し必要最小限の範囲で胃局所切除をすることが可能となった。これにより,内腔観察をしない局所切除で問題になっていた,切除後の胃の高度な変形や通過障害を回避することも可能となった。LECSは2014年には胃局所切除に管腔内視鏡処置を併施する手技として保険収載され,国内外に普及した。
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