Japanese
English
特集 消化管癌機能温存手術のすべて
I. 総論
1.根治性と機能温存を両立した消化管癌手術―胃全摘を回避する試みを例に
Gastrointestinal cancer surgery for radical and functional preservation:using the example of an attempt to avoid total gastrectomy
樋口 格
1
,
中馬 基博
1
,
櫻谷 美貴子
1
,
鷲尾 真理愛
1
,
新原 正大
1
,
山下 継史
1
,
比企 直樹
1
T. Higuchi
1
,
M. Chuman
1
,
M. Sakuraya
1
,
M. Washio
1
,
M. Niihara
1
,
K. Yamashita
1
,
N. Hiki
1
1北里大学上部消化管外科
キーワード:
胃癌
,
胃亜全摘術
,
極小残胃
,
胃切除後体重減少
Keyword:
胃癌
,
胃亜全摘術
,
極小残胃
,
胃切除後体重減少
pp.1-8
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka85_1
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グレリンは胃から分泌されるペプチドホルモンで,成長ホルモン分泌刺激作用を有している.グレリン分泌細胞は胃の穹窿部に多く分布しており,胃全摘症例では,術後の血清グレリン値低下に伴う体重減少が問題となっている.最近の上部胃癌に対する術式においては,胃全摘術と比較してグレリン分泌域である穹窿部を温存した胃亜全摘術が,術後の生活の質(QOL)において優れているとの報告が散見される.本稿では,根治性と機能温存をめざした胃亜全摘術について,当院における手術手技をふまえて解説する.
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