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特集 大腸腫瘍に対する外来内視鏡治療を極める
[外来での非通電切除]
【Column】Cold snare polypectomy:安易に行うべからず
Never perform cold snare polypectomy without due consideration
赤松 泰次
1
Taiji Akamatsu
1
1長野県立信州医療センター
キーワード:
cold snare polypectomy
,
insufficient material
,
切除断端
Keyword:
cold snare polypectomy
,
insufficient material
,
切除断端
pp.1466-1468
発行日 2023年10月25日
Published Date 2023/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000933
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はじめに
米国のNational Polyp Studyにおいて,大腸内視鏡時に発見した腺腫性ポリープの病変をすべて切除した群では一般集団と比べて大腸癌の発生率や大腸癌死亡率は有意に低下し,大腸癌の一次予防に有効であることが示された1, 2)。本邦でも類似のコホート研究がJapan Polyp Studyとして検討されている3)。これらの報告によって近年,「clean colon」と称して大腸内視鏡中に認めた腺腫性ポリープをすべて摘除すべきという機運が高まっている。その手段としてcold forceps polypectomy(CFP)やcold snare polypectomy(CPS)という高周波電流を用いない切除法が広く行われるようになった。CFP,CSP,EMR,ESDの比較を表に示す。CFPやCSPは高周波発生装置や対極板が不要で,切除標本の回収も簡便であり,さらに安全性にも優れることが知られている。
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