Japanese
English
特集 胃良性疾患の近未来
[薬剤関連疾患]
免疫チェックポイント阻害薬:irAE胃炎
Gastritis related to immune checkpoint inhibitor-related adverse events (irAE)
宗 英一郎
1
,
下嵜 啓太郎
1
,
川井田 みほ
2
,
大喜多 肇
2
,
浜本 康夫
3
Eiichiro So
1
,
Keitaro Shimozaki
1
,
Miho Kawaida
2
,
Hajime Okita
2
,
Yasuo Hamamoto
3
1慶應義塾大学医学部内科学教室(消化器)
2慶應義塾大学病院病理診断科
3慶應義塾大学医学部腫瘍センター
キーワード:
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫関連有害事象(irAE)
,
irAE胃炎
Keyword:
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫関連有害事象(irAE)
,
irAE胃炎
pp.1080-1083
発行日 2023年8月25日
Published Date 2023/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000845
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はじめに
免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitor:ICI)はさまざまな癌腫においてその有効性を証明し適応範囲を拡大している。これまでにCTLA-4およびPD-1/PD-L1を標的とした薬剤が保険承認となり,いずれも腫瘍細胞に対する免疫反応を活性化することにより抗腫瘍効果を発揮するものであるが,さまざまな免疫関連有害事象(immune-related adverse event:irAE)を誘発することが知られている。irAE皮膚炎やirAE腸炎を中心に,頻度の高いirAEに関しては症例が集積され,その臨床経過や画像所見,治療法に関しての理解が進んできている。一方でirAE胃炎は非常に稀であり1),症例報告が主体で体系的に論じた文献は少ない。本稿ではirAE胃炎の最新の知見に関して,自験例を提示しつつ概説する。
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