Japanese
English
特集 胃良性疾患の近未来
[薬剤関連疾患]
酸分泌抑制薬(PPI/PCAB)関連胃病変
Gastropathies associated with acid secretion inhibitors (PPI/PCAB)
小池 智幸
1
,
齊藤 真弘
1
,
谷地 一真
1
,
首藤 千博
1
,
尾形 洋平
1
,
八田 和久
1
,
宇野 要
1
,
浅野 直喜
1
,
正宗 淳
1
Tomoyuki Koike
1
,
Masahiro Saito
1
,
Kazuma Yachi
1
,
Yukihiro Shyuto
1
,
Yohei Ogata
1
,
Waku Hatta
1
,
Kaname Uno
1
,
Naoki Asano
1
,
Atsushi Masamune
1
1東北大学大学院消化器病態学分野
キーワード:
プロトンポンプ阻害薬
,
カリウムイオン競合型アシッドブロッカー
,
PPI関連胃病変
Keyword:
プロトンポンプ阻害薬
,
カリウムイオン競合型アシッドブロッカー
,
PPI関連胃病変
pp.1065-1071
発行日 2023年8月25日
Published Date 2023/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000842
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はじめに
近年,Helicobacter pylori(H. pylori)感染率の低下および除菌治療の普及,胃酸分泌能の上昇および高齢者の増加などによる逆流性食道炎の増加1),さらに疼痛性疾患や動脈硬化性疾患に対する非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs:NSAIDs)やアスピリンの内服者の増加に伴い,プロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor:PPI),最近ではカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(potassium-competitive acid blocker:P-CAB)の長期内服者が増加してきている。PPI長期内服による胃粘膜の変化には,胃底腺ポリープの発生および増大がおもに報告されてきたが,最近では,黒点,多発性白色扁平隆起,敷石状粘膜などとの関連性についても報告されている2, 3)。本稿ではPPIおよびP-CAB長期内服による胃粘膜変化について概説する。
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