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特集 表在型食道扁平上皮癌―内視鏡診断と治療update―
[各論 表在型食道扁平上皮癌の内視鏡治療と治療後サーベイランス]
早期食道癌ESD後のサーベイランス―異時多発食道癌と二次原発悪性腫瘍のマネージメント
Surveillance after ESD for early esophageal cancer: management of metachronous esophageal cancers and secondary primary tumors
貝瀬 満
1
,
野田 啓人
1
,
樋口 和寿
1
,
小泉 英里子
1
,
秋元 直彦
1
,
大森 順
1
,
後藤 修
1
,
岩切 勝彦
1
Mitsuru Kaise
1
,
Hiroto Noda
1
,
Kazutoshi Higuchi
1
,
Eriko Koizumi
1
,
Naohiko Akimoto
1
,
Jun Ohmori
1
,
Osamu Goto
1
,
Katsuhiko Iwakiri
1
1日本医科大学消化器内科学
キーワード:
食道ESD後サーベイランス
,
異時多発食道癌
,
二次原発悪性腫瘍
Keyword:
食道ESD後サーベイランス
,
異時多発食道癌
,
二次原発悪性腫瘍
pp.1885-1892
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000541
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要旨
食道癌は異時多発癌,二次原発悪性腫瘍(食道癌以外の重複癌)の頻度が高く,根治内視鏡切除後のサーベイランスが必須である。内視鏡切除後異時多発癌は,ヨード不染なし群で年率2.8%,ヨード不染1~9個群4.7%,ヨード不染10個以上群18.9%と大きく異なる。ESD後サーベイランス内視鏡(EGD)の実施間隔は,検査1回の癌診断率が一定範囲内になることが望ましい。ヨード不染なし群年1回の癌診断率は2.8%,ヨード不染1~9個群半年間隔は2.4%,ヨード不染10個以上群3カ月間隔は4.7%となり,ヨード不染例では少なくとも半年ごとのEGDが必要である。二次原発悪性腫瘍はヨード不染がリスク因子で,頻度の高い頭頸部癌・胃癌はEGDでサーベイランスできる。次に多い肺癌・大腸癌・泌尿器癌は,CTや大腸内視鏡(CS)が未実施だと癌死しうるため,注意を要する。高リスクのまだら食道では根治ESD後でも年1回CT(頸部~骨盤)や一度はCSを行うなど,リスクに応じた二次原発悪性腫瘍のサーベイランスが求められる。
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