Japanese
English
特集 胃癌内視鏡診断の最新ムーブメント―H. pylori陰性胃癌のすべて
[各論 H. pylori除菌後胃癌]
除菌後分化型腺癌の内視鏡診断
Endoscopic diagnosis of well differentiated adenocarcinoma after H. pylori eradication
貝瀬 満
1
,
小泉 英里子
1
,
野田 哲人
1
,
樋口 和寿
1
,
恩田 毅
1
,
後藤 修
1
,
岩切 勝彦
1
Mitsuru Kaise
1
,
Eriko Koizumi
1
,
Hiroto Noda
1
,
Kazutoshi Higuchi
1
,
Takeshi Onda
1
,
Osamu Goto
1
,
Katsuhiko Iwakiri
1
1日本医科大学消化器内科学
キーワード:
H. pylori除菌後胃癌
,
分化型腺癌
,
NBI拡大観察
Keyword:
H. pylori除菌後胃癌
,
分化型腺癌
,
NBI拡大観察
pp.175-183
発行日 2022年2月25日
Published Date 2022/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000037
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
はじめに
Helicobacter pylori(H. pylori)感染率の急激な低下とH. pylori除菌治療の普及により,胃癌のなかでH. pylori除菌後・既感染胃癌やH. pylori未感染胃癌といったH. pylori陰性胃癌が増加しつつある。当院で直近9年間に行った早期胃癌ESD症例を対象に,H. pylori現感染:H. pylori除菌後:H. pylori既感染:H. pylori未感染の比率を検討したところ,直近3年間のH. pylori除菌後胃癌は41%増加し,既感染胃癌とあわせると約2/3となっていた。したがってH. pylori陰性胃癌,なかでもH. pylori除菌後・既感染胃癌の内視鏡診断は内視鏡医にとって重要な課題となっている。H. pylori除菌後分化型腺癌は癌表層に低異型度上皮や非腫瘍上皮が有意に出現するため,内視鏡診断が困難になることが報告されている。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.