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特集 表在型食道扁平上皮癌―内視鏡診断と治療update―
[各論 表在型食道扁平上皮癌の内視鏡治療と治療後サーベイランス]
表在型食道癌の全周切除,手技と長期経過
Total circumferential ESD for superficial esophageal squamous cell carcinoma
平澤 大
1
,
田中 一平
1
,
五十嵐 公洋
1
,
濱本 正剛
1
,
名和田 義高
1
,
伊藤 聡司
1
,
赤平 純一
2
,
松田 知己
2
Dai Hirasawa
1
,
Ippei Tanaka
1
,
Kimihiro Igarashi
1
,
Hidetake Hamamoto
1
,
Yoshitaka Nawata
1
,
Satoshi Ito
1
,
Junichi Akahira
2
,
Tomoki Matsuda
2
1仙台厚生病院消化器内科
2仙台厚生病院病理検査部
キーワード:
食道ESD
,
全周切除
,
stepwise ESD
Keyword:
食道ESD
,
全周切除
,
stepwise ESD
pp.1858-1863
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000537
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要旨
管腔の狭い食道では広範囲のESD/EMRを行うと術後食道狭窄をきたす。術後狭窄は食道管腔の切除した周在に関連し,管腔の3/4周以上を切除すると高頻度で狭窄をきたす。そのため以前の「食道癌診断・治療ガイドライン」では,癌深達度がT1aであっても3/4周以上を占拠する扁平上皮癌は内視鏡治療の適応外であった。しかし2011年にステロイド局注による狭窄予防の効果が示され,最新の食道癌診療ガイドラインではリンパ節転移の可能性が低い病変では,周在性に関係なく内視鏡切除することが推奨されている。それでも全周性の切除では強固な術後狭窄をきたすため,より慎重な狭窄予防のマネージメントが必要である。本稿では,全周性切除に関して術後狭窄の頻度,リスク因子,狭窄予防法,手技の実際に関して解説する。
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