Japanese
English
特集 進化し続けるIEE
[各論 IEEを使いこなす]
上部消化管内視鏡
表在型Barrett食道腺癌の診断:TXI/酢酸/NBI/NBI拡大を活用する拾い上げ診断,質的診断,範囲診断
Detection, characterization and delineation of superficial adenocarcinoma arising from Barrett epithelium: TXI, acetic acid and NBI, magnifying NBI
平澤 大
1
,
田中 一平
1
,
五十嵐 公洋
1
,
赤平 純一
2
,
遠藤 希之
2
,
濱本 英剛
1
,
名和田 義高
1
,
松田 知己
1
Dai Hirasawa
1
,
Ippei Tanaka
1
,
Kimihiro Igarashi
1
,
Junichi Akahira
2
,
Mareyuki Endo
2
,
Hidetaka Hamamoto
1
,
Yoshitaka Nawata
1
,
Tomoki Matsuda
1
1仙台厚生病院消化器内科
2仙台厚生病院病理診断・臨床検査科
キーワード:
画像強調内視鏡(image enhanced endoscopy:IEE)
,
バレット食道腺癌
,
narrow band imaging(NBI)
Keyword:
画像強調内視鏡(image enhanced endoscopy:IEE)
,
バレット食道腺癌
,
narrow band imaging(NBI)
pp.314-321
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000669
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
要旨
NBIやTXIなどのIEEの登場により内視鏡診断学は日々進歩している。Barrett食道腺癌のスクリーニング検査ではWLIが基本であるが,NBIやTXIも時に有用である。LSBEでは低異型度高分化腺癌の診断が非常に難しい場合があり,わずかな異常を認めた場合は生検を行い,組織学的診断も加味して最終診断を行う。1.5%酢酸撒布では病変部のwhitingが早期に消失し発赤を呈するためスクリーニングに有用である。質的診断や範囲診断は食道学会分類-Barrett腺癌分類(JES BE classification)に沿って診断を行う。それでもLSBE症例では境界不明瞭な病変があるため,わずかな構造/血管の異常を認めた場合は生検も行い,組織学的評価も加味して診断を行う必要がある。Barrett食道腺癌の扁平上皮下進展部では1.5%酢酸を用いて観察すると,小孔や白斑,溝様構造(small white sign:SWS)の所見が現れるため診断に有用である。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.