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特集 胃疾患アトラス 改訂版
各論
Ⅲ. 陥凹を呈する病変
2. 上皮性・腫瘍性陥凹病変
早期胃癌(0-IIc, 未分化型腺癌)
Early cancer (Type 0-Ⅱc, undifferentiated adenocarcinoma)
宮本 康雄
1
,
西村 賢
2
,
前田 一郎
3
Yasuo MIYAMOTO
1
,
Ken NISHIMURA
2
,
Ichiro MAEDA
3
1北里研究所病院消化器内科
2北里研究所病院腫瘍センター
3北里研究所病院病理診断科
キーワード:
早期胃癌
,
未分化型
Keyword:
早期胃癌
,
未分化型
pp.222-223
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000427
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疾患の概要
未分化型腺癌では,初期のうちは腺頸部の増殖帯に沿って発育するため,癌が粘膜内中層に薄く存在する場合は粘膜表面の形態に影響を与えない。癌細胞の量が増え中層に沿って進展すると,既存の腺窩辺縁上皮の一部が破壊され,NBI(Narrow Band Imaging)拡大観察では窩間部が開大した構造として認識される。腺窩辺縁上皮の間質に癌が浸潤して全層に発育すると,腺窩辺縁上皮が破壊され粘膜が菲薄化する。腫瘍部のNBI併用拡大観察ではcork-screw patternを呈する1,2)。萎縮が軽度な胃固有腺粘膜を背景とする場合には鮮明な陥凹の境界を有する,あるいは鋸歯状の辺縁を示すという特徴がある3)。正常粘膜が一部残存すると,島状粘膜遺残(インゼル)が見られることがある。
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