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特集 内視鏡データリファレンスブック2022
【臓器別】
咽頭・食道
食道ステント留置術
Stent placement for (malignant) esophageal obstruction
竹内 学
1
,
高綱 将史
1
,
小林 雄司
1
,
盛田 景介
1
,
渡邉 貴之
1
Manabu TAKEUCHI
1
,
Masafumi TAKATSUNA
1
,
Yuji KOBAYASHI
1
,
Keisuke MORITA
1
,
Takayuki WATANABE
1
1長岡赤十字病院消化器内科
キーワード:
食道ステント
,
金属ステント
,
悪性狭窄
Keyword:
食道ステント
,
金属ステント
,
悪性狭窄
pp.605-610
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000140
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Ⅰ 治療の概要
食道ステントはおもに進行食道癌による食道通過障害に対し,あるいは食道気管瘻に対して自己拡張型金属ステント(self-expandable metallic stent:SEMS)を用いて狭窄の緩和および瘻孔による症状を改善する姑息的治療である。本邦では1995年に,消化管のなかで最も早く金属ステントが使用可能となり,現在では一般的に広く普及している。食道は他臓器に比べ直線的な管腔臓器であるため,手技自体は比較的簡便であるものの病変の存在部位によっては予期せぬ偶発症に遭遇するというリスクもある。現在さまざまな食道ステントが開発され,その特性を周知したうえでステントを選択し使用する必要がある。本邦において使用できる食道ステントは,UltraflexTM(Boston Scientific社),Niti-STM(Taewoong Medical社),HANAROSTENTⓇ(M. I. Tech社),Flexella Plus-J(ELLA-CS社),EvolutionⓇ(Cook Medical社)であり,coveredとuncoveredの2種類に大きく分けられ,covered typeはその皮膜の範囲によりfully-coveredとpartially-coveredが存在する1, 2)。近年はSEMSかつcovered typeのステントが汎用され,その有用性に関して多く報告されている3~5)。本邦で使用頻度の高い食道ステントはNiti-STMとHANAROSTENTⓇである(表1)1, 2)。
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