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特集 胃癌内視鏡診断の最新ムーブメント―H. pylori陰性胃癌のすべて
[各論 自己免疫性胃炎合併胃癌]
自己免疫性胃炎
What is autoimmune gastritis?
小野 尚子
1
,
松本 将吾
1
,
久保 茉理奈
1
,
西村 友佑
1
,
田中 一行
1
,
霜田 佳彦
1
,
大野 正芳
1
,
山本 桂子
1
,
坂本 直哉
1
Shoko Ono
1
,
Shogo Matsumoto
1
,
Marina Kubo
1
,
Yusuke Nishimura
1
,
Ikko Tanaka
1
,
Yoshihiko Shimoda
1
,
Masayoshi Ono
1
,
Keiko Yamamoto
1
,
Naoya Sakamoto
1
1北海道大学病院光学医療診療部
キーワード:
自己免疫性胃炎
,
A型胃炎
,
体部萎縮
Keyword:
自己免疫性胃炎
,
A型胃炎
,
体部萎縮
pp.280-285
発行日 2022年2月25日
Published Date 2022/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000056
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はじめに
1973年,Stricklandら1)は抗胃壁細胞抗体(parietal cell antibody:PCA)の有無,血清ガストリンと前庭部胃炎の有無から慢性萎縮性胃炎をA型胃炎とB型胃炎に分類した。PCA陽性で無酸,高ガストリン血症を伴い,体部に高度萎縮があり前庭部の胃炎がないか軽度のものを,A型胃炎とした。細胞性免疫の異常により壁細胞が破壊・消失し,プロトンポンプ(H+/K+-ATPase)に対する自己抗体(PCA)が産生され壁細胞が破壊される特殊型胃炎である。近年は自己免疫性胃炎(autoimmune gastritis:AIG)と呼ばれることが多く,本稿ではAIGと表記する。AIGは欧米人に多く日本人には少ないとされていたが,近年内視鏡検査を契機に本邦でも発見される機会が増加している。
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