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特集 内視鏡的乳頭切除術まるわかり
[各論]
EP切除検体の取り扱いと断端陽性への対応
Appropriate preparation of pathological specimens and assessment of curability after endoscopic papillectomy
小川 貴央
1
Takahisa Ogawa
1
1仙台市医療センター仙台オープン病院消化管・肝胆膵内科
キーワード:
内視鏡的乳頭切除術
,
完全切除
,
断端陽性
Keyword:
内視鏡的乳頭切除術
,
完全切除
,
断端陽性
pp.97-101
発行日 2022年1月25日
Published Date 2022/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000018
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はじめに
近年,十二指腸乳頭部腫瘍に対する内視鏡的乳頭切除術(endoscopic papillectomy:EP)がハイボリュームセンターを中心に普及し,2021年に「内視鏡的乳頭切除術(endoscopic papillectomy:EP)診療ガイドライン」(以下,診療ガイドライン)が刊行された1)。診療ガイドラインではEPの適応として,膵胆管内に進展を伴わない十二指腸乳頭部腺腫とすることを提案している1)。一方,十二指腸乳頭部癌へのEPの適応については,いまだコンセンサスが得られていないが,粘膜層までにとどまり,Oddi括約筋層に達しない癌〔現行の『臨床・病理胆道癌取扱い規約,第7版』2)のT1a(M)〕であれば,リンパ節転移や脈管侵襲はきわめて稀と報告されており,EPで根治できる可能性がある3~7)。
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